「永遠の片思い」(4)最終話
好きな妄想投票箱 第一位 ”新婚SWEET爽風”
のテーマで書いてみたのですが。あくまで妄想なのであしからず♪
興味ある方は以下からどうぞ。
やっと向き合う覚悟を決めた爽子は本当の気持ちを伝える。その気持ちを知った翔太は?
「い・・・今なんてった?」
「え・・・・?」
勢いよく顔を覗き込まれ、爽子はぎょっと目を見開いた。そして涙をいっぱい溜めた
目をぱちぱちっとさせる。
(わわっ////ち、近いっ!!)
翔太は紅潮した爽子の顔を見て、興奮したようにもっと近づく。
「あ、あのっドキドキして・・・言えないので・・・顔を見ないで」
「!」
翔太は爽子の言葉に身体が一気に燃え上がるのを感じた。
(・・・・それは反則だろうっっ///)
がばっ
そして翔太は爽子は再び爽子を強く抱きしめると、長い髪の匂いを嗅ぐように顔を擦
り付ける。その仕草に爽子の胸の鼓動が早くなる。
どく、どく、どくっ
「じゃ、これで顔が見えないから言って」
翔太に髪を撫でながら言われると、さらにドキドキが止まらない。
「あ・・・あのっ余計にドキドキして・・・・言えないので」
「だって顔見ちゃだめなんでしょ?ねぇ・・・早く言って」
いつもは低い翔太の声が高く聞こえる。それはまるでおねだりしているように甘えた
声だった。爽子はその声に促されるように素直に気持ちを言った。
「し、し・・・翔太くんのことが、す、好きすぎて・・・」
翔太はそんな爽子を愛おしそうに包み込むと、ゆっくりと身体を離して興奮を落ち着
かせるように大きく息を吐いた。
「なんてな・・・・爽子に言わせてる場合じゃないよな」
翔太は手で顔を覆って反省するように俯く。
「俺・・・爽子の様子がおかしいのに気付いていたのに、ちゃんと聞けなかったのは、
爽子が好きすぎて・・・・怖かったんだ」
「え・・・?」
真剣な目で爽子を翔太はじっと見つめると、爽子の手をそっと取って歩き出す。
「家に帰って話し合おう」
爽子は驚いた顔のまま引っ張られる。ただただ、翔太の言葉に驚きながら・・・。
* * *
あれからあの日のことを翔太くんは語ってくれた。その女の人は得意先の上司で、い
つもスキンシップをされるけど断れないと。そして私につらい想いをさせたと・・・。
私はその言葉に胸がずきんっと痛んだ。
「ち・・・違うのっ。私が・・・翔太くんを好きすぎて何も聞けなくて・・・・夢ま
で見てしまって・・・」
「夢?」
翔太は真剣な顔で声を上げると、爽子は首をゆっくり縦に振って瞳を曇らせる。
「翔太くんが女の人と去っていってしまって・・・何度呼んでもダメで・・・ひっく
・・・・私のこと・・・・もう嫌になっちゃったんだって・・・・」
しゃくりあげて泣き出した爽子を茫然と見ていた翔太は、たまらないと言う表情で頭
を下げた。
「ごめん・・・爽子を傷つけた」
「そ・・そんなっ私、勝手に・・・」
「俺・・・俺も、爽子が離れていくことが怖くて・・・・何も聞けないなんて本当に
情けないよな」
「翔太・・・くんっ」
「好きだから・・・・好きすぎて・・・・・っ」
ソファーで向き合って座っていた翔太は立ち上がり、爽子の髪を少し震えた手でそっ
と撫でる。その熱い目は付き合った頃からずっと変わらない。
あぁ・・・・どうしてこんなに不安になっていたのだろう。翔太くんは変わらないの
に。そして触れられるといつまでたってもドキドキが止まらなくて・・・・。
「あっ・・・・っ」
翔太はちゅっちゅっと音を立てながら爽子の頬、首筋、こめかみ、耳元、爽子の全て
を大切に愛するように優しくキスを繰り返す。
「俺・・・爽子にベットで拒否られた時、頭ン中が真っ白になった」
「あっ・・ご、ごめんなさいっ・・私、嘘をついてしまって・・・その、本当はあの
日、せ、生理じゃなかったのっ」
「うん・・・知ってた。俺、全部覚えてるから。だから拒否られたって思った」
「//////」
翔太にニッと意地悪っぽく笑われ、爽子はかぁ〜〜〜っと真っ赤になった。そして、
翔太はくたっと爽子の肩に顔を置く。
「でも・・・不安だからわざと爽子を抱きしめて寝た。あの夜・・・」
そんな翔太を見つめて、爽子は頬を紅潮させながら言った。
「同・・・じ?」
「ん・・・・同じ」
その言葉だけでお互いが分かる。”同じ気持ち”だということが。じわ〜っと胸の中に
広がる温かい気持ち。嬉しい気持ちがあふれて、とめどなく涙が流れた。
爽子の目じりの涙を拭うようにもう一度キスをすると、翔太は耳元で囁くように言った。
『・・・今度は拒否らないよね』
「/////」
爽子は返事の代わりに優しいキスをした。二人の甘い甘い夜は今始まったばかり。
二人がお互いを好きすぎる限り、この先も変わらない。
二人の ”永遠の片思い” は。
<おわり>
あとがき↓
最後は甘い感じで。好きすぎてすれ違うってありますよね!読んでもらってありがと
うございました。別マ感想のところで書いていた次の更新ですが、以前受けていたリ
クエストを書くかもしれません。これまた想いのまま。すみません。いや〜〜やはり
二人の甘々を書くのが一番癒されますねぇ。そういうわけで爽風新婚SWEET妄想
にお応えできたでしょうか?楽しんでもらえたら嬉しいです。