「あふれる想い」(2)


※注)こちらは「君に届いたら」の続きではありませんが

   ☆ 人物設定同じ。

   ☆ 風早、爽子が両想い設定。

   ☆ パラレルなお話     になっています。


「君に届いたら」は※目次を参照にしてください。
エッチな場面が多いので、苦手な方や未成年の方はスルーしてくださいませ。



こちらは「あふれる想い」 (1) の続きです。

爽子に触れたくて仕方のない風早先生は??

それでは以下からどうぞ↓
















風早は毎日、自分との戦いを強いられていた。学校で愛しい彼女と会えるのは

嬉しい。でも彼女は・・・・女子高生だ。そう、自分の生徒だ。しかし、風早は爽子

が生徒だからとか、年齢とかでもなく、爽子に触れることは聖域に足を踏み入れ

るような感覚を持っていた。


でも側にいればどうしようもなく触れたくなって・・・自制するのに必死だった。

色で例えたら、白・・・いや、透明なのかもしれない。心も体もきれいな爽子を

汚すことになるんじゃないだろうかと風早は日々葛藤していた。


こんなに誰かを好きになって、こんなに求めてしまうのは初めてだ。愛しくて、

ずっと自分が守りたい。時々、どこかに閉じ込めておきたくなるんだ。そんな

自分の独占欲にびっくりする。溢れ出る想い・・・・。



「まいど〜!おっ!しょうちゃん」

「お久しぶりです!」

「しょーた、らっしゃい。」

「よっ龍」


風早は久しぶりに龍の店、「徹龍軒」に来ていた。

おやじさんがまだ現役でやっているため、龍は大学野球のコーチの仕事も片手間

にやっている。もともと、野球をやりたかった龍だから、コーチの方がやりたい

仕事かもしれないが、十分本人も納得してやっていた。


「あれ?」


カウンターに座っている見慣れた人の姿に目を疑う。


「風ちんじゃん!」


なんとそこには風早のクラスで爽子の友達、吉田千鶴の姿があった。


「何で、吉田が?」

「・・・・・////」

「・・・・・・・」


なぜか、二人とも黙って、吉田は赤くなっている。ここのラーメン屋に爽子は

よく来るが、吉田と矢野も連れてきたことが一回だけあった。


「え?よく来るの?吉田」


すると龍が風早に頭を下げる。


「?な、なに、龍?」

「ごめん。しょーたのクラスの生徒に手ぇ出した」

「?? はぁ?」


状況が分からず、きょとんとしていると、吉田が真っ赤な顔で説明し始めた。


「いやぁさぁ〜〜〜気がついたらさ〜〜」


どうも、あの初対面の後、吉田がここに通っていたそうだ。初対面の時から

惹かれ合っていた二人は、いつの間にかそういう関係になったとか?


「風ちん!!そういう関係って、そういう関係じゃないかんね!!/////」


正直驚いた!小さい時から龍のこと知ってるけど、恋愛事はあんまり話した

ことなかったから。龍のそういう話を初めて聞いたことと、それが吉田と

いうことにただびっくりした。


「黒沼は・・・?知ってんの?」

「うん//////」

「そうなんだ・・・・」


そっか・・・そう言えばお似合いかも。二人の空気が同じだ。


「龍、よかったな」

「しょーた・・・。」

「俺も人のこと言えねーし」


わははは〜〜〜〜


3人で大笑いした。何の因果か、俺の親友も彼女は女子高生ということになった。



*********



吉田はその日は用事があるとかで、先に帰った。

帰り道、龍が駅まで送ってくれた。


「いや〜正直驚いたよ」

「黙ってて、悪かったな」

「謝る必要なんてないよ。吉田はいい奴だしな」

「それに・・・龍にはいつも感謝してる」

「?」

「いつでも背中を押してくれるのは龍だからさ。」

「何が?」

「龍言ってくれたじゃん。前に。”好きになるのは理屈じゃない”ってさ」

「あ〜〜」

「俺、やっぱり常識に囚われてたんだなって」

「しょーたは仕事がら仕方ないんじゃね?それを言ったら、俺もしょーたに

 感謝してる」

「え?」

「千鶴に会わせてもらったから」


二人でふっと笑い合った。運命の恋人なら今会えなくてもいつか会うだろう。

俺と爽子も・・・運命の糸でつながっているのだろうか。

教師と生徒でなく、会えたのだろうか・・・・。










あとがき↓

風×爽子以外になかなか萌えられないのですが、ちょっと入れてみました。こんな形

でしか、二人以外の恋を入れられなくてすみません(汗)リクエストがあったら、も

う少し二人をお話の中に入れたり、このお話の中での二人の出会いの場面など?

を書いたりしたいと思いますが。それでは気が向いたら遊びに来て下さい。