結婚ウブコントシリーズ(3)「二人で」

暗い長編を書いていて、ちょっと疲れました(笑)息抜き。
ウブコントシリーズ第3弾です!!
以下からどうぞ↓











場面<1>


ドンバンガシャーン!!


「うわっ!!」

「どうしたの?爽子!!」


台所で大きな音がしたので翔太は急いでリビングから

駆けつけた。


「すみません・・・失敗しちゃいました。」


棚の上の物を取ろうと手を伸ばしたが、上手く手が届かず

落としてしまった爽子。


「そんなの俺が取るのに、言ってよ〜〜!」

「ご、ごめんなさい。」


まだまだ新婚の爽子は翔太に頼るのが慣れなかった。


場面<2>


「うう・・・・っ!!」


リビングに居た翔太は台所で食事の支度をしている爽子が

静かになって、作っている音がしなくなったと思い、台所へ

見に行くと・・・・。


「爽子?」

「し、翔太くん?」


そこには、缶詰が開けられず、格闘している爽子の姿があった。


「あのさ、俺が側に居るんだから頼ってよ!」

「あ・・・・」


そう言って、さっと爽子から缶詰を取り上げ、簡単に開ける翔太。


「はい」

「す、すごい!!ありがとう。翔太くん」


羨望のまなざしで見る爽子だった。



場面<3>


「−よいしょっ」


寝室で何やら爽子がごそごそしている。


「爽子?」

「あ、翔太くん」


そこには汗まみれで重い段ボールを押し入れに上げている

爽子の姿が・・・・。


「あのさ・・・!!」



翔太は家にいるといつも何かと働いている爽子の手伝いをしたい

と思って(一緒に居たくて)爽子の側に行くのだが、その度に一人

何でもしようとする爽子に・・・。


「きゃっ!」


翔太は後ろから爽子の手を引っ張り後ろから抱きかかえた。


「俺ってそんなに頼りにならない?」


ぎゅっと後ろから抱きしめて、耳元でささやく翔太。


「あ・・・あの///////」

「ん?何?」

「わ、私、汗まみれなので!!」

「ん。だから?」


翔太はそう言って、ニッと笑った。


「だ、だから・・・離してください//////」

「それじゃ、ちゃんと答えて」

「え?」

「俺と爽子、どっちが背が高い?」

「し、翔太くん」

「俺と爽子、どっちが力が強い?」

「翔太くんです・・・。」


そう言うと、翔太は爽子の身体をくるっと前に回し、側に

あったタオルで爽子の顔を優しく拭った。


「結婚したのに、俺が必要ないみたいじゃん」


頬をぷぅっと膨らませ、明らかに寂しそうな顔をする翔太に


「そ、そんなことないよ!!翔太くんがいるから頑張ろうって
 いつも思うんだよ!!」


必死で力説しようとする爽子。その様子に愛おしくて仕方がない

という顔で翔太は笑った。そして頬を赤くして・・・。


「頑張るのは・・・・夜だけでいいです////////」

「?」

「と、とにかく俺に頼って欲しいの!!爽子が怪我なんかしたら

 俺、耐えられないから」


そう言って、大きな段ボールをひよいと持ち上げて押し入れに入れた。


「ありがとう・・・。」

「うん。今度一人でしたら許さないからね!」

「はい。」


そう言って二人はにっこりと笑い合った。



そして、いつまでも変わらず新婚ウブコントが続く風早家なのでした。



<END>







あとがき↓

やっぱり平和がいい〜!この二人は♪どんどん妄想が広がるんですけど!
別マの発売も近づいてきたし、ああ〜〜〜春です♪
それでは次はまた暗い話の続きで・・・(汗)よければまた見に来てください。

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