「Half moon」(12)
社会人の二人の物語。オリキャラ祭り。オリキャラ紹介⇒(1)をご覧ください。
甘い夜を過ごした二人の朝は・・・?風早目線です。(やはり)
こちらは「Half moon」1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 の続きです。
それではどうぞ↓
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目覚めるとなんだかいつもと違う感覚を覚えた。カーテンの隙間から差し込ん
だ光に目を細める。なぜか腕がしびれていたのを不思議に思い、横を見ると・・・。
「あっ・・・!」
(う・・うわぁぁぁ〜〜〜///////)
そこには夢にまで見た光景があった。
自分の腕の中で爽子からはスースーと規則正しい寝息が聞こえ、起きる気配
はなかった。
右手の薬指には昨日の指輪が光っている。
やっと記憶がはっきりしてきた風早は、昨晩の情事のことを思い出し、再び
頭から湯気を出した。
(そっか・・・俺達、昨日・・・)
本当に幸せな時間。仕事のつらさも、新しい土地の孤独感も・・・全て忘れさ
せてくれた。そんな夢みたいな時間だった。
そして、そっと愛しそうに彼女の髪を優しくなでた。
「こうやって毎日、起きると爽子がいるといいのに・・・」
風早は見つめていると、身体が熱くなっていくのを感じた。
(ヤバイ・・・こんなじゃそこら辺の高校生と変わんねーじゃん////)
これ以上見ていたら危ないと思った風早は爽子から視線を外し、背中を向けて
ベッドに座った。
そんな風早の服が後ろからくいくいっと引っ張られる。
「ん・・・・おはよう。」
「うわ〜ごめん!起こしちゃった?」
寝ぼけてぼーっとしながら目をこすっている爽子をそっと盗み見る。その顔は
殺人的にかわいく、風早はまたすぐに目を逸らした。
「風早く・・・ん?」
不安になった爽子はもっと強く服をぐいっと引っ張った。その勢いで風早は
爽子の方に引き寄せられた。
「っと!!」
「きゃっごめんなさい!!」
すると必然的に爽子の近くに顔がいき・・・・
「もうっ、これでも我慢してるのに・・・・」
「え?」
風早はもう一度布団に入って、爽子を腕に抱く。そして、熱い目で爽子を
見つめた。
「か、風早くん?/////」
「もう、止まんねーから」
そう言うと、きょとんとしている爽子の唇にそっと自分のを重ねた。
この柔らかい感覚に眩暈がしそうになりながら・・・。
「爽子・・・・おはよ」
目を見て挨拶すると、真っ赤な彼女は嬉しそうにふんわり笑った。
そして、キスは深くなっていき・・・・・。
**************
「ごめんっ!!」
風早は爽子の前で手を合わせて、必死で謝った。
仙台が初めての爽子をいろいろ案内するつもりが、時計は昼の14時を
指していた。幸せな時間は過ぎるのがあっという間だった。
「か、風早くんが謝るなら・・・私もだから//////」
二人はもじもじしてお互いぷっと笑い合った。
「それに、まだ土曜日だから明日もあるし」
「ああ・・・明日・・・」
明日になれば、爽子がいなくなる時が近づく。考えていることが同じだったのか
二人して、暗くなる。言葉にしたらつらくなる。
とりあえず、そのことを忘れるためにも観光に出ることにした。
「うわ〜〜結構、都会なんだね」
「そ〜なんだよね。何でも揃うよ」
風早はまだ慣れていない土地ながら、この日は遠出はできないので近くの
観光名所を案内した。青葉通りのケヤキ並木道、仙台城跡、瑞鳳殿など・・・
一つ一つ、本当に興味深く目を輝かす彼女をいかに喜ばせようかという
気持ちでいっぱいになってくる。彼女を前にするといつもそう思う。
何も話さなくても気持ちが通じ合っているのが分かって、二人は目が合うと、
微笑んだ。それを繰り返す幸せな時間。
あっという間に日は暮れて、夕食を仙台駅付近で食べようということに
なった。爽子が噂に聞いていた牛タンを食べたいと言い、風早は時々
蓮に連れて行ってもらった店に行くことにした。
あとがき↓
この二人の甘い時間、もっとくわしく書きたい気がする、でもそうすると
R18になっちゃうからなぁ〜。次はストーリーからちょっと横道それて、
爽子ちゃん目線の甘い夜を書いてみます♪よければ見に来てください。