「    」(11) 2周年記念企画リレー小説

サイト2周年企画 リレー小説 

こちらはサイト2周年記念として沢山の方に参加頂き、爽風の二次小説をつなげよう!
企画です。どんな話になっていくのか今から楽しみです。 

題名は最後に決めましょう!


<今まで決まっている設定>

* 風早、大学生 彼女なし。カフェで働いている爽子に惹かれている。
* 爽子、高校生 親戚のカフェで働いている。親戚の息子が光貫。
* 光貴 大学生・・・かな? 爽子に想いを寄せている。


今までのお話:爽子の部屋で待っていた光貴。いつもと違う様子の光貴に恐怖感
を抱いた爽子は大切な日記を読まれたかもしれないとさらに不安になり・・・


(リレー小説参戦の皆様、堂々たるラインナップ(´ε`*))
第一話 sawalove、第二話 梶浦ぴろさま、第三話 翠さま、第四話 苺さま、
第五話、COCOTANさま、第六話、bathosaiさま、第七話 瑠璃さま、第八話 
kazeloveさま、第九話 みあやまさ、 第十話 sawalove、そして・・・っ
第十一話 takezoさま


この話は2周年記念企画リレー小説 (1) (2) (3) (4) (5)(6) (7) (8) (9) (10)
の続きです。




第11回 書き手  takezoさま
























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「爽子?お風呂はいれるわよ」


「えっ?あ、うん」


ぼーっとしてた。今日一日の事をめまぐるしく思い出す。


「お母さん、あの、あのね、、」


「なあに爽子」


「・・・なんでもない。お風呂行ってくるね」


言えない。光貴さんを怖いと思った事、勝手に大切な物を見られてしまった事、
ニコニコと笑う母に今言う気にはなれない。そもそもどう言ったら良いのか、
どう切り出せばよいのか、分からない。
強く掴まれて赤くなった腕を隠しながらお風呂に向う。


湯舟に浸かってまた思い出す。


全然違うんだな、、、。


ファミレスで風早に触れられた頬に手を当てて、今日あった事を反芻する。


会ったばかりなのに触れられても嫌じゃなかった。
優しく触れて来た指先とあの真っ直ぐな瞳。
むしろ、もっとと思う自分が居て、あの瞬間はひどく戸惑った気がする。


風早翔太。


名前を心の中で繰り返すだけで感じた事の無い気持ちになってくる。


でも、、、、


今日の光貴さんはどうしたんだろう。
あんな怖い顔も乱暴な態度も初めて。
心配掛け過ぎちゃったのかな?
風早さんは光貴さんが心配するような悪い人じゃないのに、、、。
分かって欲しいなあと思いながら、また触れられた頬が熱くなってくる。


そしてまた考えてしまう。
小さい頃から今までずっと仲良くしてもらって感謝してもしきれない光貴さん。
今日確かに怖いと思ったし、乱暴だとも思った。
けれど、心配しての事だと思うし、
風早さんの事をちゃんと知ってくれれば大丈夫なんだと思える。


いつの間にか爽子は、自分をずっと大事にしてくれてた光貴に恐れや嫌悪感を抱いた
自分の気持ちに、罪悪感を感じていた。


「爽子!大丈夫なの!?」


考えこんですっかりのぼせてしまった爽子はふらふらしながら部屋に戻った。




*****




爽子の様子がおかしい事に陽子は気付いていた。
帰ってきた時はウキウキだった爽子が光貴が帰ってから沈んでいるように見えた。
そしてさっき見た腕に残った跡。
自分の娘が強い事は知っているけれど、自分を押さえ込んでしまう事も分かっている。
しばらく考えて、陽子は喜多夫に言った。


「お父さん。今度から光貴君に待ってもらう時はリビングに居てもらいましょう」


「どうしてだい?」


「爽子だってお年頃なんだから留守の間に男の人に部屋に入られたくないでしょう?」


「男っ!?」


今日会っていたのが誰なのか聞けずじまいだった喜多夫は過敏に反応した。


「そ、そうだな!親戚とは言え男だしな!」


男なんて男なんて、、ブツブツ言う喜多夫に苦笑いしながら、爽子が言い出さない
限り私に出来る事は今はこれくらいかしらと自分を納得させながら、自室に戻って
行った爽子に思いを馳せた。




*****




部屋に戻った爽子は携帯を手に取って登録したばかりの名前を見つめていた。


「今日一日で三人も友達出来ちゃった。大人で綺麗なあやねさん、活発で明るい
ちづるさん、か、か、風早しょしょしょ翔太さん、、、夢みたい」


声に出すと途端に恥ずかしくなる。
今日だけで色んな気持ちになった。
会いたいと、心から思った人が出来たのは初めて。
初対面でこんな私と仲良くなってくれた女の子も初めて。
日々変わりばえのなかった私が、風早さんに出会ってから、先が知りたい物語の
ページをめくるように明日を、次を、待ちわびている。
そして、信頼してる人に感じだ恐怖と嫌悪。


「どうしてかな、、どうしてだろう」


呟きながら、あやねの言葉を思い出す。


「いつでも電話してきてね」


今日初めて会って、しかも短時間だったけれど、爽子には昔からの友達のような甘え
られるような不思議な感覚がしていた。


経験豊富なあやねさんに聞いてみたいな、、、聞いてみようかな。


こんな私に、初対面なのに、色んな表情を見せてくれたあやねさん。
少し、母である陽子と重なる眼差しを感じてから信頼度は大きな物になっていた。


でも私だけの思い込みだったらどうしよう、、。


しばらく携帯を前に考えて


「お言葉に甘えます」


律義に携帯にお辞儀をして爽子はあやねの番号を押した。


「もしもし?」


「あ、もしも、んんっ!く、黒沼です。矢野さんですか?」


「爽子ちゃん?もう、名前で呼び合うって今日決めたでしょ?」


「はっ!そうでした。慣れないもので、、。」


「ふふっ。で?どうかしたの?」


「あの、もし良かったら、良かったらなんですけど、ものすご〜〜〜〜〜〜〜〜〜く
 暇な日とかあったらですね、お話ししたい事が、、」


「ん〜〜〜〜、、、」


め、迷惑だったかな?困ってるかな?


「あ、じゃあさ!」


「はいっ!」


思わず正座してしまう爽子。


「今度のオープンキャンパス来なよ。ちづると二人で案内したげる」


「わあ〜嬉しいな。是非、お願いします」


「風早は?呼ばなくていいの?」


「かっ、、、、、あの、あのあの、、、、はい。こ、今回は、えと、いい、、です」


風早、、、何かしたのか?
電話越しにも会いたそうなのが伝わってくる感じだけど、風早には聞かれたくない話って訳ね。
そう納得しながら予定を決めていくあやね。




「着く前に電話します。宜しくお願いします」


楽しみだなあ。


色んな想いが混ざり合いながら、それでも何かは分からないままの一番大きな気持ちを
感じながら爽子は眠りについた。



takezo



リレー小説 (12)へ


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あとがき↓

きゃぁぁっ!!恋心に気付いた爽子かわうぃ(*´Д`*)食べてしまいたい←ヘンタイ
オープンキャンパスに何が起こるか・・っ!!続きが気になりますね〜〜〜!
この際一気にリレー小説が進みそうっ!(希望)
今回こんな放置ブログにすぐに反応してもらえるとは思ってもみなくて本当に嬉しかっ
たです。”文章書けないし、下手だし・・”と思っている方がいらっしゃったら、サイト
を開いて妖しい妄想を繰り広げている私なんか恥ずかしい限りですよ。でも要は楽しめ
たらいいと思い返します。萌えている時に楽しむものがあり、妄想を文章にしてみる。
これ、結構新開地を開けますよ。楽しかったらなんでもいいじゃないですか〜〜〜!
逆に義務になるのだけは避けたいので、このサイトを開いた時の気持ちを大事にこれか
らも二次を書いていきたいと思いました。どうぞ、気軽に続き待ってます。12話に関し
てはすでに頂いてまして、オープンキャンパスでの場面に前に起こった出来事やそれ
ぞれのキャラ目線の話なのでお楽しみに!次はCOCOTANさまです♪
この度はtakezoさま、本当にありがとうございました。
みなさん、これからもよろしくお願いします〜〜〜♪ヽ(´▽`)/