「Half moon」(8)

社会人の二人の物語。オリキャラ祭り。オリキャラ紹介⇒(1)をご覧ください。
仙台から場所を移し、北海道の会社の場面から光平目線で。色々場面変わ
って分かりにくくてすみません。
こちらはHalf moon       の続きです。
それではどうぞ↓

















同期会後、同じ部署の同期はかなり仲良くなった。昼を一緒に食べたり、飲み

会を企画したりとする中で、彼女との時間も増えた。最初は自分とは違うタイ

プの人間に興味を持ったに過ぎなかった。しかし、段々知っていく彼女は最初

の印象とはまるで違った。それに最初は緊張していたのもあり、表情が固かった

というのが分かった。最近は笑顔も見られる。仕事面でもかなり上司から信頼さ

れてきているように思う。まだ入社3ヶ月なのにすごい。


そんな彼女の笑顔を見たさに、なぜか一番関心を持ってくれる、地元、仙台の

話しをする。思わず嬉しくて興奮して話している自分がいる。


「へぇ〜〜〜牛タン食べてみたいな・・・。」

「今度、仙台に来ることあったら一押しの店紹介してあげるね」


友香と爽子と光平と同期の何人かとランチをしていた。外回りの多い光平は、

なかなかこの会に参加できないのをもどかしく思っていた。


「爽ちゃん、仙台好きなんだね」

「あ・・・いやっその・・・行ってみたいなって」


その時、彼女が心なしか赤くなったような気がしたのは気のせいだろうって

思っていた。とにかく自分の地元を好きと言ってくれることが嬉しくて。


「いつか企画しようよ!商品開発部同期仙台御一行様ツアーなんて!」

「いいねぇ!たぐっちゃん。あんたがツアコンね」

「まっかせて!」


あははは〜〜〜


爽子は不思議な縁を感じた。今まで仙台なんて無縁だったのに、急に自分の中

に身近になった仙台。爽子はやっと今週末に風早に会いに行けることになった。

行ったことのない彼の今の場所を見たくて・・・。会いに来ると言った風早を

押して、自分が行くことになったのだ。


(どうしよう・・・楽しみすぎて顔が綻んじゃう)


そんな彼女の様子を見ていた光平はいつもよりさらに活き活きしていると感じた。


「ちょっとまた彼女をストーキング??」

「なっ!」


昼休憩が終わってそれぞれが仕事を始めようという時に友香が声を掛けてきた。


「いや・・・何か、彼女元気じゃない?」

「ん・・・・ほんとだね。」

「爽〜〜!何かいいことあった?」


ストレートな性格の友香はその場で爽子に叫んだ。


「え・・・・//////」

「ん?」


友香と光平は顔を見合わせた。なぜに赤くなる?


「ふぅ〜〜〜ん」

「えっ何が?」


友香は爽子を見てにやにやしている。その時、仕事始まりの時報が鳴った。


光平は友香の様子を不思議に思いながら、渋々仕事に戻る。

今日はこれから外だった。


(ああ・・・・これで今週は彼女に会えない)


ふと浮かんだそんな想い。こうやって毎日顔を合わせていると、会えない

週末が長く感じる。光平は後ろ髪を引かれながら部署を後にした。


週末は仙台に帰る予定にしている。久々に仲間や家族に会える嬉しさで

いっぱいなはずなのに・・・・。なぜか心は複雑だった。


*****************



「やっぱり、爽ちゃん、彼氏いたんだ」

「あ・・・・うん/////」


仕事が終わり、更衣室で着替えながら友香は聞いた。今まで聞きたかった

けど、なかなか触れられなかったこの話題。


「んで、今から会いに行くの?」

「う、うん・・・お互い、やっと時間が取れそうで」

「なるほどね〜〜だから爽ちゃん、仙台に興味あったんだね」

「あ・・・うん//////」

「へぇ〜〜〜ちょっとまたゆっくり話し聞かせてよ」

「うん・・・ありがとう」

「いやっ、マジで私が聞きたいだけだから」


いつになくかわいい爽子を穏やか表情で見守った。


「私も、いるんだ」

「わっ!!そうなんだ・・・友香ちゃん」

「今度、色々話そうね!」

「う、うん!」


爽子はうるうると嬉しそうに両手を胸の前で感動しているようだ。


(うわぁ〜〜〜恋バナだ!!)


そんな様子の爽子をまた愛しそうに微笑んだ。付き合えば付き合うほど、爽子の

純真さに惹かれる。そしてもっと知りたくなる。友香は不思議な感情を覚えた。











あとがき↓

そうです。爽子は女の子から見てもかわいいのです。さて、次はいよいよラブラブ
の回がやってきました。もう、今まで書けなかったので、思いっきりラブイチャい
きますよ〜。乞うご期待(ほんまか??)そして光平は??
それではよければまた遊びに来て下さい。

Half moon