「Half moon」番外編(1)Ep41の次の朝<風早編>
※ こちらは「Half moon」の番外編です。本編は目次からお入り下さい。
めちゃくちゃショートです。Ep41の次の日を補完したくなりました。少し甘いです。
風早サイドと爽子サイドに分けました。それでは風早サイドから。
以下からどうぞ↓
がばっ!!
味噌汁のいい匂いで目覚めた風早は、隣の大切な存在を夢と現実を彷徨う中で
必死で探した。そして、いないことに焦ってベッドから飛び起きた。
すると、台所から、トントンと何かを刻む音。
(あ・・・・・・)
台所に目を注ぐと、そこには夢のような光景。爽子が白いエプロンをつけ、朝ごはん
の支度をしてくれていた。思わず俺は、ほっと胸を撫で下ろした。
そして、その光景を目を細めて眺め続けた。時々自分は変態か?と思う。でも、やっぱり
嬉しくて。そして、幸せすぎて・・・・・。夢じゃないかって思うんだ。
「あっ・・・風早くん、起こしちゃった??」
俺の存在に気づいた爽子は焦った様子で言う。
「おはよっ!」
「おはよう〜〜。まだ、寝てて大丈夫だよ。まだ早いので・・・」
時刻は7時前を指していた。そっか・・・もう朝になっちゃったんだ。爽子が帰る日
まで、残すところ2日。
風早の沈んだ様子を見て、爽子が申し訳なさそうに、ふるふるしながら近づいてきた。
「か・・・風早くん・・昨日は、その、ごめんなさいっ!!」
「え?」
「先に眠ってしまって・・・・。」
スカートの裾を引っ張って、本当に申し訳なさそうにしているから、思わず、俺はふっと笑う。
「え・・・と?」
風早に笑われ、訳が分からないという風に首を傾げる爽子。
俺とは違う意味で謝ってるんだろうけど、そんなかわいい顔をされるとやっぱ止めらん
なくて・・・・。
風早は爽子をそっと包み込んだ。
「か・・風早くんっ//////」
「昨日のこと・・・悪いと思ってんだ?」
風早は、爽子を抱きしめながら耳元でささやくように言った。
「えっ・・・もちろんっ!先にお風呂に入らせてもらったのに・・・」
「じゃ・・・・昨夜のお詫びしてくれる?」
「お・・・おわび?」
爽子の身体を優しく離すと、にっと企みのある顔で爽子を見た。
えっと・・・?と訳が分からず、きょとんとしている爽子の顔にそっと自分の顔を近づける。
やっと意味が分かった爽子は真っ赤な顔をして、俺を優しく受け止めてくれる。
その姿がやっぱりかわいくて・・・・だからこんな風に意地悪をしてしまうのかな?
こうして、風早と爽子の甘い朝が始まった。
しかし、風早は・・・その後に上司の呼び出しをくらうことをこの時はまだ知らない・・・・。
<END>
あとがき↓
ほんとショートもんでした。この後から風早くんの試練は待っているのだぁ!あはは〜
次の<爽子編>はちょっとまた違うのでよければ見てください。それではいつもありが
とうございます。また遊びに来てくださいませ〜〜〜♪