「Half moon」(5)

社会人の二人の物語。オリキャラ祭り。オリキャラ紹介⇒(1)をご覧ください。
光平目線。たいして面白くないし、短いです。
こちらはHalf moon    の続きです。
それではどうぞ↓


















最近、仙台の仲間達のメールで”風早”という名前がよく出るようになった。どうも、

あいつらに混ざってよく遊んでいるようだ。皆のメールの内容からかなりいい奴らし

い。今度仙台行くと会えそうだ。光平は離れている疎外感を少し感じながらも、必ず

こうやって報告してくれている仲間達を嬉しく思った。そして、自分自身もここに来

てから新しい人間関係を築いている。


「たぐっちゃ〜ん。今夜の同期会行く?」


同じ部署の沢渡が声を掛けてきた。


「うん、行くよ。結構集まるの?」

「多分2、30は。私幹事なんだ!」


沢渡友香はいかにも幹事をかってやりそうなタイプで、自分ともすぐに打ち解けた。

その彼女と一緒のところをよく見かけるようになったのが・・・・


「うちの部署の・・・その黒沼さんも?」

「あ〜〜爽ちゃん?行くって!皆と仲良くなれるチャンスだもんね。彼女あ〜見えて

 結構面白いんだよ」


ふぅ〜〜ん。黒沼さんも行くのか。


「幹事よろしくな!」

「オッケ〜〜!」


友香はリストに書き込むと、次の同期のところに聞きに行った。



光平は午前の外回りの仕事を終えた後、給湯室の隣ある、カフェスペースで休憩する

ことにした。


「田口ちゃん、仕事慣れた?」


同じく、そこで休憩していた同じ部署のお姉さま方が声を掛けてきた。


「あ・・・はい」

「田口ちゃん、フレッシュでかわいいのよねぇ〜〜」

「やだぁ〜〜田口君この人に食われないように気をつけて!!」


あははは〜〜〜


この会社はフレンドリーでいい人が多いと感じる。直属の上司はちょっと人使い荒い

けど・・・。その時だった、給湯室の人影にドキッとした。


「あ・・・・」

「何?」

「いえ・・・」


彼女だ。黒沼爽子。彼女の横顔が見えた。笑ってる?・・・初めて見たかもしれない。

何だ、笑うんじゃないか。笑ったら、全然怖く感じないし。

でも一人でなんで笑ってるんだ!?


「田口ちゃん〜〜〜何一人百面相してるの?」

「疲れてるんじゃない?田口君の上司、すごいもんね〜〜〜」

「また、今度飲み行こ!」

「よろしくお願いしまっす!」


お姉さま方はそう言って、ポンと肩を叩き出て行った。


(いっけね、こんな時間だ。俺も行かなきゃ。)


光平は慌ててその場を去ろうとした。給湯室を見ると彼女の姿はもうなかった。

何気なく、給湯室を覗いてみる。


「あ・・・・・・」


何もない給湯室素通りしようとした時、出口付近に目を止める。

そこにはきれいに花を咲かせた植木鉢が置いてあった。その時、俺はピンと来た。

あの花だ・・・。秘書課の女性がごみ箱に捨てた花。頭の片隅にあった記憶。何で

この時そう思ったのか自分自身でも分からなかった。


”彼女が花を救った”


ただ、そう思った。


そして、部署に戻ると眉根を寄せて、必死に仕事をしている彼女の姿があった。

華やかでもないし、愛嬌があるわけでもない。

でも、なんだかいつも目で追ってしまうのはなぜだろう?


光平は首を傾げながら、仕事の続きに取り組み始めた。










あとがき↓

それぞれのキャラの恋愛模様を書くとどんどん長くなりそう。それに光平目線は
書いていてたいして面白くないことに気付いた(笑)やばい、主人公にしたつも
りだったのに。まぁ、なんとか萌えるように考えます。(自分が)
あんまり萌えない話にお付き合い頂ける方はまた遊びに来て下さいね。

Half moon