「Half moon」（４）
社会人の二人の物語。オリキャラ祭り。オリキャラ紹介⇒（１）をご覧ください。
今回の主人公は秋山沙穂。沙穂目線でご覧下さい。
こちらは「Half moon」１ ２ ３ の続きです。
それではどうぞ↓
「今日は、ちゃんと失敗せずに仕事できるかな・・・・」
秋山沙穂は出勤前にそう呟いて大きなため息をついた。
病院に就職して一ヶ月が過ぎようとしてたが、まだまだ仕事には慣れずに先輩の同僚
に叱られてばかりいた。医療事務の勉強をしたが、活かすどこどじゃなかった。
とにかく、必死に毎日を送っていた。
「こんなじゃ、恋愛どころじゃないじゃん！」
沙穂は社会人になって、新しい出会いを期待していた。しかし、周りを見渡たすと
たいした男はいない。独身ドクター達はどうしてもビジュアル的に受け入れられな
かったり、変な奴が多いし、事務にも看護師にもいい男はいなかった。
そして、今日も仕事で失敗ばっかり・・・・。
「秋山さん！何回言ったら分かるかな？そんなこと入力してって言った？」
「す、すみません！！」
（はぁ・・・・。）
思わずため息をついて窓口から向こうの世界を眺める。
（み〜〜んな、なんかの病気なのかなぁ・・・・）
そんな時、前を通り過ぎた男の人に目を奪われた。
（うわっ・・・イケメン！こんな人が職場にいたらなぁ・・・）
思わず、その人を目で追ってしまう。こんな夢を見ていたらダメだと
分かってるけど・・・・。
その人はさりげなくお年寄りが迷っていたら助けてあげていたり、席を譲ったりして
いた。嫌みなとこがなく、感じがいい。それでもってイケメンなんて！！
（あの人もなんかの病気・・・・？？）
「ちょっと秋山さん！修正したの？？」
「あっ！！すみません！」
「・・・もういいわ。この資料を眼科に届けて」
「はい・・・・」
（はぁ〜〜〜〜っ）
周りにはいい男はいない・・・。
どんっ
「わっ！！」
どさどさっ〜〜〜〜っ
（やばっ！ぼーっとしてた）
院内を歩いていた時、患者さんとぶつかって持っていた沢山の資料を落としてしまった。
「ちょっと、ちゃんと前を見て歩いて下さる？」
「すみません・・・・」
本当に、ついてない。というかこの仕事続くのかな・・・。まだ１ヶ月しか経って
ないというのに・・・。沙穂はまた大きなため息を一つついて、散らばった資料を
拾い始めた。その時、遠くに飛んだ資料を拾い集めてくれている男の人がいた。
「−はい」
そして、そっと渡してくれた。
（うわっ親切な人・・・・っと？）
立ちあがって上を見上げると・・・・
（え！！）
間違いない。さっきのイケメン！沙穂は胸がドキンととび跳ねた。
「あ・・・ありがとうございます・・」
「いえ」
ただ、資料を拾ってくれただけ。それだけのこと。だけど心臓のどきどきは止まらな
い。その男の人は気がついたら、もう目の前にはいなかった。
☆☆☆☆
「ってまぁ〜それだけなんだけどね。」
「へぇ〜〜〜〜〜それ、一目ぼれってやつ？」
「分かんないけど・・・・どきどきしたなぁ」
沙穂はいつもの仲間たちといつもの場所で飲み会をしていた。
「でもさぁ、もう会えないよね。何も聞かなかったんじゃ」
「そうだよね〜〜ドラマみたいなことってありえないよね・・・」
沙穂と昌が話しているのを、太陽は何も言わずに聞いていた。
「そんで、どんな人なの？」
「う〜ん、なんてかなぁ・・・かっこよくてかわいくて・・・とにかく
爽やかってイメージだったな。老若男女みんな受け入れられそう」
「なんだ〜〜〜それ！あはは〜〜〜」
沙穂が脳裏に焼きついたその人の顔をうっとりとした表情で思い浮かべている時・・・・
「・・・そう、あんな感じの・・・・！！！ってえ？？」
沙穂の表情を見て、昌と太陽は沙穂の目線の先を辿った。
「お〜〜〜蓮！」
太陽が店に入って来る蓮に気付き、場所を手招きした。
「おっ」
合図に気が付き、蓮はこちらに向かって歩き出した。沙穂の心臓はものすごい音で、
加速していった。
「遅れて悪い。今日、偶然仕事が一緒に終わったから、連れてきた。」
蓮の後ろから現れたその人は・・・！紛れもなく、私の脳裏から離れないあの人。
（うそ・・・・うそ！！）
「風早翔太です。よろしく！」
そして蓮の言っていた、”かぜはや”は爽やかに笑った。
”かぜはや しょうた”
神様・・・こんな偶然、運命を信じていいですか？
あとがき↓
はい、そんな偶然世の中にはありません（笑）そして沙穂さん、運命ではありません。
先約いま〜〜す♪さぁ、どんどん絡みあっていきます・・・。オリキャライメージ
って湧きますかね〜〜〜。自分は楽しいんですけど・・・。オリキャラ目線にする
と情って湧いてきますよね。それではまた遊びに来て下さい！
